【Profile】
氏名:趙 清梅(ちょう せいばい)
所属:みつば訪問介護与野(みつばメゾン武蔵浦和)
役職:一般介護職
入社:2022年
前職:病院
#学業成績優秀な学生時代。
根本:本日はみつばメゾン武蔵浦和の介護職、趙 清梅さんにお越しいただきました。
本日はシフト終わりにお時間いただきありがとうございます。
趙 :ありがとうございます。まず聞きたいのは、このインタビューは私でよかったのでしょうか…(笑)
根本:先に質問をされてしまいました(笑)どうしてそう思われるんですか?
趙 :すごいことも言えない。特別な経験もない。もっと適した人がいるのかと思ったんです。
根本:そんなことないですよ!すごいことなんて必要なくて、等身大の趙さんのお話に興味があります。きっとこのインタビューに“意味”があったと、終わるころには確信できますよ。
趙 :本当ですか?(笑)それではよろしくお願いしますね。
根本:お願いいたします。趙さんは生まれも育ちも中国と伺っています。
どのようなお子さんだったのですか?
趙 :表現するのが難しいですけど、真面目だけれど宿題はやらない。教師からみたら聞き分けのよい子供ではなかったかもしれません。でも中学では45人のクラスが7クラスあったのですが、学年で成績2位を取ったりもしていました。でも当時はビリヤードにはまっていて、そっちにのめりこんでいましたね。
根本:宿題をやらないのに315人中2位ですか!趙さんは才女だったんですね!
所謂地頭が良い。
趙 :そんなことないですよ。授業は聞いていただけ。すごくないです。
根本:授業を聞いていて宿題はやらない。それで成績が取れちゃう。努力型の私には羨ましくて仕方がありません!
趙 :根本さんも優秀そうですもんね。
根本:私は凡人なのでコツコツ頑張っています。
そんな中、趙さんはどうして日本に?
#日本に来た理由は“縁”。運命に引き寄せられて。
趙 :実は介護の仕事をしようとする前に一度日本に来ていました。
研修生という制度で名古屋にきて3年間働いていたことがあります。
きっかけは、同じ村の人が日本行きの審査で書類不採用になって、縁があり私にチャンスが巡ってきたんです。本当にご縁てあるんだなとその時思いました。
そこで日本で働くことに良さを感じて。日本で働くために再度来日したんです。
根本:ありがとうございます。日本で働くことの良さとは何だったんでしょうか?
趙 :正直お金が貯められることが一番です(笑)貯金をしたかったので日本に来ました。
治安も良くて便利なところも住みやすくて好きです。後はなんといっても“みんな優しいから”。人が良いのが決定打です。
根本:労働は収入を得るためという側面もありますもんね。
そして再び日本にお越しになって、介護のお仕事を始められたんですね。
趙 :そうです。もう一度日本に行きたいと考えていて、丁度そのタイミングで同じ日本語の勉強グループの友人に誘われて、一緒に島根県の介護の学校に入学しました。
根本:ご縁ってありますよね。介護学校を卒業し、最初からみつばに?
趙 :いいえ、その前に1社お世話になりました。病院です。
根本:そこからどうして当社に?
趙 :もう少し都会に住んでみたかったんです。それでみつばを見つけて。
みつばは施設がたくさんあるので、いろいろなところで働けると思ったんです!
根本:選んでいただきありがとうございます!趙さんに選ばれて嬉しいです!
介護職をしていて、勿論前社でも、印象に残っていることはありますか?
趙 :2つあります。悲しいこととちょっと心温まること、どちらを先に聞きたいですか?
根本:では悲しいことからお聞かせください。
#大好きなお父さんに。知識が増えれば増えるほど大きくなる後悔。
趙 :分かりました。実は私は20歳の時に父が他界しているんです。
その時に介護が必要になって、でも私にはどうしたら手助けになるか全くわかりませんでした。今では介護の知識や技術を学び、みつばでは医療的ケアも身に着けました。
今の私ならきっともっと父の助けになれた。もっと恩返しできた。
だけど今、父はいないんです。私は介護について、医療について、学べば学ぶほど、当時の無力さに苛まれて悲しい気持ちになるんです。
根本:もっとああしてあげられた。もっとこうできたんじゃないか。趙さんと比べたら小さなものですが、私もいくつか後悔があるので趙さんのお気持ちにすごく共感できます。
「趙さんが今、介護士として多くの利用者様の生活を支え、助けになっているのをお父様は嬉しくてご覧に…」なんて慰めが効かないのは百も承知ですが、趙さんの気持ちは必ずお父様に届いていると私が断言します。
当時の趙さんは何もできていないことなんてない。ご家族に見守られて、趙さんに側にいてもらえるだけでお父様はどれだけ心強かったことか。私が保証します。
趙 :ありがとうございます。私には姉がいるんですけど、いつも「お父さんは妹の味方」と恨めしく言われるくらい可愛がってくれた父だったんです(笑)
根本:素敵なお話ですね。
それでは心温まるお話は?
#あなたが生れた時、あなたは泣いていて、周りは笑っていたでしょう?
趙 :病院時代のことなのですが、すごく優しい患者様がいらっしゃいました。
職員の誰からも好かれていて、その好意を裏切らない。とても優しいおじいさまでした。ポータブルでトイレもできるくらいには自立されていて。
その方がある日突然、みんなにあいさつをし始めたんです。
それは午前中のこと。職員一人一人に「お世話になったね」とか「今までありがとうね」って。何言ってんのよ~!と返していたのですが、その日の午後に突然ご逝去されました。
最期までその方は優しく笑っていて、それでも、あまりに突然のことで悲しくて。
みんな号泣していたんです。
根本:最期の時は分かる。そんな方もいらっしゃるんですね。
趙 :普通は分かりませんよ~。今までお看取りも多く経験してきましたが、
その体験は一度だけです。
根本:私はその特別な体験を、あまり般化(※1)。つまり一般論で語りたくないのですが、その方の最期のお話で、ある言葉を思い出しました。
アメリカの教えにこんなものがあります。
“あなたが生れてきたとき、あなたは泣いていて
まわりの人たちは笑っていたでしょう。だから、
いつかあなたが死ぬとき、あなたが笑っていて
まわりの人たちは泣いている。そんな人生を歩みなさい“
私は趙さんが出会ったその方はこの教えの通りに。人に慈しまれて旅立ったのだと思いました。
趙 :素敵な教えですね。初めて聞きました。
私もあの方に憧れて、可愛いおばあちゃんになりたいけれど、認知症になったら何するか分からないし…
根本:学びからネガティブになるのはやめましょう!
それではみつばの働き方についてお聞きします。現在の職場環境はいかがですか?
#みつばでの働き方は理想通り。
趙 :とっても働きやすいです!
毎日シフト通りの定時あがり。
曜日固定のお休みも先々の予定を立てやすくて私には合っています。
有給休暇も管理本部さんにお願いしたら断られることはない。快適に毎日過ごしています。
根本:有給を取った日はどちらへ?
趙 :今は身重なのでお家でゆっくりと。私はアウトドアなので今まではたくさんお出かけしていました。今の主人と…花や草木を見るのが好き。あとは遊園地。刺激的な乗り物がとことん好きで、ジェットコースターが特にお気に入りです。
根本:おめでたい話ですね。ということは休職も…?
趙 :そうですね。2か月後から産休に入ります。
どうしても介護だと、利用者様にも私と家族にも、リスクが生れてしまうので少し長めに取らせていただきます。
根本:そのあとは当社に帰ってきてくれますか…?
趙 :もちろんです!介護の仕事が好きですから。でもそれ以上に、今の武蔵浦和の同僚が大好きなんです!介護スタッフのみんなも、リーダーやサブリーダーも、事務のみなさんも、みんな優しくてみんな人が良い!だから必ず復職はみつばです!根本さんも安心してくださいね?
根本:その言葉を聞きたかったです…いや、少し言わせてしまったかもしれませんが、趙さんのみつばのスタッフへの愛が伝わって安心しました。
趙 :プライベートにも配慮のある環境で、本当に大好きな、私の理想の職場です。
根本:貴重なお話をありがとうございました!きっと今の趙さんはこのインタビューに“意味”を見出せている。そう信じて、今回は閉幕といたします!
本日のインタビューは、みつばメゾン武蔵浦和、介護職の趙 清梅さんでした!ありがとうございました!
#インタビューこぼれ話
根本 :今日はこっそり趙さんのお仕事ぶりをみつばメゾン武蔵浦和 事務長の島ノ江さんに聞いてみたいと思います!!
ということで島ノ江さん!いかがですか?
島ノ江:趙さんはめちゃくちゃ明るくて楽しい人ですよ。
根本 :私も今日お会いして痛切に感じました!お仕事の方は…?
島ノ江:相手に思いやりを持ち、細かなところまで配慮されて仕事されています!!最高です!
根本 :“最高”頂きました!!趙さん見ていますか~?
ここまでお読みいただいたみなさんもありがとうございました!
次回もお楽しみに~!!
(※1 般化:心理学用語。特定の経験や学習内容を他の状況や事例に適用する能力やプロセスのこと)