① 障害福祉サービスとは?
障害のある方の日常生活や社会生活を支えるための支援として障害福祉サービスがあります。障害福祉サービスは「障害者総合支援法」に基づいて提供されるサービスの総称です。障害福祉サービスには大きく2種類あります。
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障害者総合支援法とは
- 障害者総合支援法は、障害のある方が その人らしく、 個性と尊厳を尊重されながら、 地域社会の中で安心して暮らせるようにするための法律
- 1 介護給付費を利用したサービス
- ①居宅介護(介護保険でいう訪問介護)ホームヘルプサービス
居宅での入浴、排せつ、食事などの介護、家事などの生活全般の援助を行います。
※対象者は障害支援区分が区分1以上である方 - ②日中・通院サービス・デイサービス(障害のある方が日常生活をおくる上で困難なことに対して援助を行います)
障害のある方が日中活動を通して、 日常生活能力の向上や社会参加の促進を図ることを目的としたサービスです。 - 2 訓練等給付費を利用したサービス
- 障害のある方でも企業に就労することが困難などの場合、必要な訓練を提供し支援。

② 障害福祉サービスの対象
- 18才以上で、障害のある方(身体障害者・精神障害者・療育手帳をお持ちの方)
- 18才未満で障害がある方
- 難病患者 障害者総合支援法に指定される難病
③ 障害福祉サービスを利用するためのステップ
※申請に基づき市町村が決定
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障害者区分とは
- 障害支援区分は、障害のある方の日常生活や社会生活における支援の必要度を1~6の6段階で示す指標です。数字が大きいほど支援が必要となります。介護保険でいうと「要介護度」です。介護サービスや就労支援サービスなど、障害福祉サービスの利用に必要です。お住まいの市区町村の窓口で確認できます。
④ 障害福祉サービスを利用する時にかかる費用
障害福祉サービスを利用する障害がある人の自己負担は、介護保険や医療保険の場合の1割、2割、3割とは異なり、所得に応じて負担上限が決められています。
生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得、市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般①市町村民税課税世帯 | 9,300円 |
一般②上記以外 | 37,200円 |
※負担額については、障害のある方と、その面でも配偶者の所得で判断しています。
⑤ 障害者手帳の種類
障害者手帳は、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の3種類あります。それぞれの手帳は、障害の種類や程度によって交付され、手帳を持っている方 には、バリアフリー施設の利用や税金の軽減、住宅改修費用の補助金支給などの支援やサービスが受けられます。障害者手帳の申請は、お住まいの市区町村の障害福祉サービス担当窓口で行うことができます。
- ●身体障害者手帳
- 身体障害者手帳は、身体に障害があり、日常生活 や社会生活に支障をきたしている方に自治体から交付される手帳です。
- <身体障の方>
・視覚障害、聴覚または平衡機能の障害
・音声機能、言語機能または咀嚼機能の障害
・肢体不自由
・心臓、じん臓または呼吸器の機能障害
・ぼうこうまたは直腸、小腸、肝臓の機能障害
・ヒト免疫不全ウィルスによる免疫の機能の障害<障害者手帳1~6級>
障害の症状や生活の影響でわけることができる
・身体障害者福祉法第17条指定医の意見書・診断書が必要
・各自治体の障害支援課などで認定される
- ●療育手帳
- 療育手帳は、知的障害と発達障害 のある18歳未満の方が日常生活や社会生活において必要な支援やサービスを受けるために交付される手帳です。
<知的障害の方>
・知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)にあらわれ、日常生活に支障が生じているため、なんらかの特別な援助を必要とする状態にある人
・自治体によって手帳の名前が異なるが「愛の手帳」、「みどりの手帳」と呼ばれる
- ●精神障害者保健福祉手帳
- 精神障害者保健福祉手帳は、精神障害 のために日常生活や社会生活に支障 をきたしている方が、様々な支援やサービスを受けるために交付される手帳です。
<精神障害、発達障害の方>
・統合失調症
・うつ病、そううつ病などの気分障害
・てんかん
・薬物依存症
・発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動証)
・その他の精神疾患(ストレス関連障害)
・認知症<精神障害者保険福祉手帳 1,2,3級>
障害によって日常生活、社会生活にどの程度支障があるかで決まる
・精神保健福祉センターにて審査し認定される
⑥ 障害支援区分
介護給付を受ける上で障害支援区分の認定は必要です。介護給付には区分によって、受けられる支援が異なります。障害のある方が、どれくらいの支援が必要かどうか示すものとして厚生労働省が定める区分です。介護保険でいう要介護度にあたります。
⑦ よくある質問

- よくある質問①
- 障害福祉サービスを受けるには何が必要なの?
障害福祉サービスを受けるには「障害福祉サービス受給者法」が必要です。障害手帳がないと、利用できないと思われている方も多いですが、障害者手帳を取得してない場合でも受給者法を取得できる可能性があります。

- よくある質問②
- 障害福祉サービスと介護保険が重複する場合はどうなりますか?
障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合、介護保険を優先して利用することになります。